平凡社ライブラリー『装釘考』
平凡社ライブラリー『装釘考 (新版)』西野 嘉章
平凡社(2011), 271 p
目次
活字―『學問のすゝめ』(福澤諭吉・小幡篤次郎著)
南京綴じ―『歐洲奇事 花柳春話』(リトン著、丹羽純一郎譯、服部誠一校閲)
和装―『歐洲小説 哲烈禍福譚』(假名垣魯文閲、宮島春松譯)
改題御届―『露國竒聞 花心蝶思録』(露國プシキン原著、服部誠一校閲、高須治助譯述)
背文字―『開卷驚奇 西洋復讐奇譚』(橘邨居士譯述)
稀密画―『伊國ボツカス翁十日物語ノ内 鴛鴦竒觀』(佛國カストル氏譯、日本菊亭靜先生校閲、日本近藤東之助直譯)
合綴―『小説神髓』(文學士坪内雄藏著)
異装―『歐洲新話 谷〓(ま)之鴬』(佛國セルバント氏著、齋藤良恭譯、愛花仙史閲)
新装―『新編 黄昏日記 全』(天香逸史閲、醒々居士編)
小口―『世界進歩 第二十世紀』(佛國アーロビダー氏著、日本服部誠一譯)〔ほか〕
近代日本の装釘には、和・漢・洋3通りの形式・技術・素材が並存し、それらの混淆比に応じて書姿も多様に変化した。「活字」「見返し」「外函」「遊び紙」など造本の各視点から書籍を例示して、「モノ」としての本の歴史を辿っている。