『西洋書物学事始め』

『西洋書物学事始め』

『西洋書物学事始め』高宮利行
青土社(1993), 260 p

目次

  1. ペンと剣は両立する?―写字生のイコノグラフィー
  2. 「大破門」から蔵書票へ―中世人はいかにして本を守ったか
  3. 鵞ペンから鉛活字へ―中世ヨーロッパの写本生産と初期印刷術について
  4. 活版印刷所のイコノグラフィー―グーテンルク革命の終焉をみつめながら
  5. 樽詰め輸送の書物―イギリスでも装飾されたグーテンベルク聖書
  6. 本を寄贈するのもむずかしい―ピープス図書館に入れてもらえなかったキャクストン写本
  7. これがないと古書の価値も半分に―ハーフ・タイトルの歴史的考察
  8. 文人、パトロンと出版者―だれが一番強いか
  9. 歴史をもてあそんだ男―18世紀イギリスの偽作者チャールズ・バートラム
  10. 閉ざされた図書館?―カーライルとロンドン図書館150年
  11. 109年後にやっと日の目を見た木版画―ケルムスコット・プレス以前の出版人モリス
  12. 若きモリスと『アーサー王の死』―書物史的観点から
  13. 書誌学者ジェフリー・ケインズの誕生―学術書の出版を考える
  14. 物惜しみしない偉大なコレクター―アーサー・ホートン・ジュニアの一周忌に
  15. 稀覯書よりワインに淫して―あるビブリオフィールの1日
  16. 本・本・本―ケンブリッジの書物人

書物にまつわる様々な逸話を収録。絵画に描かれた写字生の姿から写本制作(羊皮紙、ペン、インクの製法を含む)、印刷物の出荷形態(書物か未綴じシートか)、装幀地、ハーフタイトルの扱い。そのほか、愛書家・収集家、蔵書のその後など。