『「究極の質感(マテリアリティ)」展』図録
2019年秋に丸善・丸の内本店にて開催された、慶應義塾図書館貴重書展示会「究極の質感(マテ …
『季刊 染織と生活No.30・特集紙布と紙子(和紙の染織2織)』
染織と生活社 (1980/9)
内容
『巻頭カラー:紙布・紙子資料』
奥州白石・片倉家所蔵品 / 東京・紙の博物館所蔵品 / 庄内おろこぎ:到道博物館蔵
『 紙衣と紙布 』
『 紙子図会 』
『 随想〜丹波黒谷紙布:川口三千子〜 』
『 みちのく白石紙布慕情 』
『 白石紙布のできるまで 』
『 石見の紙布つくり 』
『 庄内浜のオロコギ 』
『 東大寺お水取りの紙布 』
『 紙布と紙子をめぐる人たち 』八尾和紙の”砦”を守る:吉田桂介 / 全身紙布に打ち込んでひたむきに織る:桜井貞子 / 人生の楽しさを紙布に織り込む:服部多喜子 / 絹に負けない美しい紙布をめざして:上田まゆみ / 庄内浜の仕事着・おろこぎを織りつぐ:佐藤春恵 / 山狭の里に古代織物を甦らせ現代に生かす:山村精
『 身近な植物染料による和紙染めの手法 』
『 カラー:身近な植物染料で染める和紙染めの色 』伊予三島の水引 / 津山の抄繊壁紙 / 加賀二俣の紙衣 / バンコック帽体
『 この人訪問〜草木染の紙を漉く:福西弘行〜 』
『 中国の民間伝統手工芸染織品:藍印花土布芸術 』
『 カラー 』雨后春荀 / ジョドプールへの道・ハンアトラスの文様・ヤオ族の衣裳
『 世界の染織 』ジョドプールへの道:インド染織リレー紀行 / タイの染織:ヤオ族の衣裳 / マクラメの技法を母体としスペインの土壌に生きる / ウーリア・ムニョス / 中米の織物技術〜複雑縫取機:バックストラップ・ウィービングの実際〜 / 中央アジア〜夏のどてらとハンアトラス:世界の民俗衣料メモ〜
『 縞縮緬:裂々考 』
『 沖縄の染織ガイド・マップ 』
『 草木染〜幻の色:八重山青木の染色〜 』
『 木綿の歴史 』
『 初歩の組紐理論(下) 』
染草雑話:ほおのき
織物準備工程:やさしい織物論
圧縮防染形式〜夾纈と板締染:東西の模様染〜
染織レポート:みけしの里 織と染の資料館のこと
『 表紙の作家〜作品は言葉:柚木沙弥郎〜 』 他
前年に引き続き、『家庭で出来る「桑枝」を原料とした和紙の作り方』*(群馬県蚕糸技術センター)を参考に、桑紙づくりに取り組んでいます。
* https://www.pref.gunma.jp/07/p14700016.html
我が家の庭に自生した桑の木と、畑に自生した桑の木を、夏の間、脇芽を掻きながら2022年11月下旬に刈りました。畑の桑の木が大きかったので、収量は前年の4倍ほど。
そして、楮の蒸し上げと皮むきの修行に、長野県の飯山和紙研究会さん(@iiyama_washiken)に機会を頂いたのでした!!大変お世話になりまして、どうもありがとうございました!!
⇒詳しくは、ご一緒させていただいた想彩工房さん(https://haribyoushi.com/、@sousaikoubou)、マツヤ服飾刺繍さん(@matsuya_emb)の動画をご覧くださいませ。
体験しないと、わからないことだらけの、楽しい楽しい作業でした。
さて、桑の枝を約20 cmに切ればよかったのですが、手を抜いて30cmほどに。これが大失敗で、鍋に入らず、時間がかかってもなかなか蒸し上がらず。気持ちよく皮がむけるものは半数ほど。
前年はそのまま皮かき、煮熟へと進みましたが、今年は量もそれなりにあるので、保管のためにいったん乾かします。乾かすと、外皮、青皮、内皮、ときれいに分かれたものがありましたのでご参考まで。
下の写真は、楮(左)と桑(右)の比較です。色も厚みも利尻昆布のような幅広の楮に比べて、細い桑は幅も狭くペラペラの薄さです。
かびないように、カラカラに乾かし、保管します。天候が悪く、仕上げは室内のエアコン乾燥です。
2022年12月~2023年1月。
いったん凍らせると皮かきしやすくなるそうなので、乾燥桑皮を水に浸けて戻し、冷凍庫で凍らせます。冬とはいえ、屋外では凍らせることができませんでした。
水に浸けて解凍し、スケッパーで外皮をはぎ取ります。かすかな蒸かし芋の香り。蒸し上げが上手くいっていないことがここでも悪影響があり、皮かきに難儀しました。
皮かきしたものを、保存のため、再度乾燥させます。白皮のできあがり。
乾燥と水戻し(晒すたびにアクが出てきます)を繰り返すだけでも皮が分離しやすくなっているような気がします。気のせいかもしれませんけど。
(まだまだ続く)
[世界を変えた書物]展
2022年10月21日[金]–11月5日[土]
特別展示「手稿の中の宇宙 レオナルド・ダ・ヴィンチを旅する」
2022年10月21日[金]–30日[日]
https://www.kanazawa-it.ac.jp/shomotu/index.html
書物研修と題して、金沢の21世紀美術館まで遠出をしてきました。高速バス利用で乗り換え不要で最寄りのバス停に停車。
書物研修①、世界を変えた書物展in金沢。 実物の書籍に囲まれた入口。
2018年の上野の森美術館での展示と会場の構造や照度が違うためか、自信にとって上野に続く二度目の鑑賞になるからか、規模が小さくなったような気がしました。
書物の展示では鏡に反射した表紙を見ることができます。それでも、製本愛好者としては表紙や装丁や珍しいマーブル紙、修理痕をもっと間近に見たい。本の中身優先の展示趣旨であることは理解していますが、せっかく由緒正しい書籍群なのだから本の全体像が見える展示であったならなあと。もっと本音を言うと、多くの稀覯書が緩衝材や書見台もなく開かれて展示されていることに勝手な心配をしていました。
こどもの頃にあこがれていたニュートンのプリンキピアほか、内容は貴重書ばかりで充実していて、しかも無料公開。多くが撮影可能。欲しかったグッズも購入して満足しつつ、図録を買いそびれる。出版される書籍と図録が同一とは思っていなかったし、表紙の写真がなさそうだし、と自分をなだめています。
書物研修②、ダ・ヴィンチ手稿レプリカ展示。 文字は読めなくとも図画があれば伝わってくる(気がする。理解はまた別)。後世の異国人としては、ダ・ヴィンチの特殊な手書き術と関係なく描画があることでぼんやりと手探りでも近づけたような。
なお、こちらの展示は撮影禁止の展示物の方が多かったです。展示方法も建築や絵画などいろんな視点からダ・ヴィンチの多才さにふれる空間展示がされていました。
グッズが無くて残念。
カラーブックス『写真にみる西洋の本』庄司浅水
保育社(1984), 151 p
生きた本(人間書物)から文字の発生、粘土の本、パピルスの本、パーチメントとべラム、紙と印刷の発明と伝播、さらに二十世紀までの本の歴史を略述し、それに見合うカラー、モノクロの書影。
『木から紙になるまで』成田潔英
丸善出版(1947), 160 p
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2465449/4
※国立国会図書館/図書館・個人送信限定公開
目次
日本の紙の歷史
和紙を漉くには
木から紙になるまで
紙の銘
手漉き和紙と洋紙抄造のそれぞれについて、製法を分かりやすく丁寧に解説した良書。
複数の言語の版がある解説冊子には日本語もあって、もちろんそちらを購入。
製品カタログは英語とドイツ語で内容が異なる。
ずいぶん昔に訪ねたグーテンベルク博物館の小冊子。今も大切な記念品。
博物館も最高だったし、ミュージアムショップだけで1時間以上滞在した(もっといたかった)。何故だか製品カタログは英語とドイツ語で内容が異なる。どれも美しく欲しいもの満載。 https://t.co/GbGneF9JNw pic.twitter.com/zFqMjvU8Xm— ことり百貨店 (@yorozuyaCotori) May 11, 2022